セーフティネット整備に向けての勉強会報告~育児介護休業法等の内容と課題を知る

2026年6月17日、育児介護と仕事の両立プロジェクトチームは「フリーランスのセーフティネット、どうなっているの?」というテーマで勉強会を開催しました。参加者は11名でした。

ご承知のように、フリーランスには、出産、育児、介護、私傷病等で休まないといけなくなったときの所得保障のある休業制度(セーフティネット)がありません。そこで、出版ネッツはフリーランスのセーフティネットの整備を国に要請していきたいと考えています。そのための実態調査を、今秋以降に行う予定です。

アンケート調査項目を作成するためにも、まずは、雇用労働者にはどういう制度があるのか、実際に仕事と育児・介護・病気(治療)とを両立するにはどんな困難・困りごとがあるのかを知ろうということになりました。

最初に、関東支部組合員の永田由美さんから、産前産後休業や育児介護休業等の制度や給付などのレクチャーがありました。近年、育児についてはさまざまな支援制度が設けられているものの、対症療法的であり、少子高齢化が進むなか、安心して子育てや介護ができる社会のグランドデザインが描かれていないとの指摘には、なるほどと思いました。

次に、同じく関東支部の野手香織さんから、「雇用労働者における育児・介護の課題」についての問題提起がありました。制度があっても使いづらい状況があること、とくに介護に関しては、法制度が雇用労働者にも企業のなかにも十分浸透していない実態が、複数の調査データから浮かび上がりました。

問題提起の概要については、追って報告します。

フリートークでは、雇用/非雇用という働き方に関わらず出産・育児や介護のときに休みが取れるような制度が必要であること、出産・育児、介護だけでなく、セルフケア=病気や体調が悪いときにも休みが取れるような制度が欲しいという意見が出されました。アンケートの設問項目についても、アイデアや課題が提案されました。家族のケアや自分の病気、障害などの理由でフリーランスになった人もいるので、フリーランスになった理由も聞いておいたほうがよいのでは?という意見もあり、調査票作成にあたっては検討事項がたくさんあることに気づかされました。

そのほか、そもそも現行の社会保険・社会保障のシステムが、「稼ぐ人とケアする人がセットになった世帯」を前提につくられていること――たとえば勤め人の夫の扶養に入っていれば保険料なしで基礎年金を受給できる第3号被保険者制度――自体に問題があるのではないかとの指摘も。どういう制度を求めていくのかについては、アンケート調査と並行して、社会保障・社会政策の研究者を講師に招いて勉強会を開き、様々な角度から検討していきたいと思っています。

 (杉村和美/編集)